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次期幹事長は「二階」か「岸田」か し}
 

永田町と霞が関の住人の最大関心事は,次期自民党幹事長に誰が就くのかである。8月3日,安倍晋三首相(総裁)は内閣改造・自民党役員人事を断行する。『読売新聞』(7月22日付朝刊)と『朝日新聞』(23日付朝刊)が既に,麻生太郎副総理・財務相と菅義偉官房長官の留任を報じている。消費増税再延期,衆参同日選の是非を巡って激しく対立したとされる両氏を動かすと,安倍政権の屋台骨が揺るぎかねないとの判断が安倍に働いたと見られる。本誌もこれまで両氏を始め岸田文雄外相ら主要閣僚及び谷垣禎一幹事長ら党3役の続投の可能性が高いと書いてきた。ところが,16日,谷垣が趣味の自転車(イタリア製ロードバイク)で東京・皇居周辺を走行中に転倒・入院し,脊髄を手術したため,容態や復帰時期について様々な憶測が飛び交っている。このため,谷垣の幹事長続投を前提としていた安倍も交代を決断したようだ。後任に名前が挙がるのは,岸田,二階俊博総務会長,そして細田博之幹事長代行の3人である。二階が幹事長に指名されれば,中曽根康弘政権時代の田中六助→金丸信への幹事長継承が想起される。1984年11月,反中曽根の長老グループによる「二階堂(進副総裁)擁立」構想が頓挫した直後の内閣改造・党役員人事で病気入院した田中幹事長の後任に,竹下登元首相擁立を目論んでいた金丸総務会長が就任した。この時,田中角栄元首相が自分の金庫番だった小沢辰男元厚相を強く推したが,金丸と気脈を通じていた中曽根は小沢幹事長を拒否した。86年7月の衆参同日選は,中曽根・金丸の連携で自民党は圧勝した。「二階幹事長」であれば,衆院解散・総選挙を睨んだ人事と言えなくはない。安倍は内閣改造前日の8月2日,アベノミクスの成長のエンジンをもう一度ふかすため総事業費20兆円超の大型経済対策を発表するが,二階が主張してきた「国土強靭化」構想を考え合わせると,安倍が二階を指名する可能性は十分あり得る。「細田幹事長」の場合は,宇野宗佑政権時代の橋本龍太郎幹事長のケースと似てくる。(以下略)

      No.526 2016年7月25日号

・安倍政権だからこそ急浮上した天皇退位制度整備の機運
・「パラダイムシフト」に賭けた孫正義の成否
・会計士協会新会長が直面する監査法人ローテーションという難問
・急騰する虎ノ門ヒルズ界隈の地価新橋・資産家女性失踪事件を追う
・本誌読者のための「夏休みの一冊」